その他・ピックギター&クラシックギター等

レコーディング・キング M5 1938年 レコーディング・キング M5 1938年

通販会社モントゴメリー・ワードの高級ブランドであるレコーディング・キングです。
リーガルやエピフォン等もOEM供給していましたがこれはギブソン製です。
カーリーメイプルのサイド・バック、ローズウッドを挟んだメイプル5ピースのネック等、ギブソンの高級機種と比べても遜色がありません。
1936年の製造開始ですが、ロゴにM5と入るのは38年から、翌39年には17インチボディにサイズアップするとともにヘッドのバインディング廃止、ネックやボディのチェッカーバインディグも普通のバインディングに変更、ポジションマークも単純なダイヤ型になる等ファンシィーさが薄れてしまいます。
16インチボディですが厚みが4インチ強と深いので音量はあります。










クロムウェル G4 1938〜1939年 クロムウェル G4 1938〜1939年

こちらもギブソン製の通販会社向けブランドのクロムウェルです。
クロムウェルはグロスマン、リヒター、フィリップス等でも販売されましたが、これにはシカゴにあったコンチネンタル・ミュージックによって販売されたシールが貼ってあります。
1935年製造開始ですがヘッドがこのような形状になるのは1938年からで、1939年にはクロムウェルのブランドが無くなります。
16インチ・ボディのスプルース・アーチドトップ(カーブドトップではない)、マホガニー・バックです。
基本的にはLー50と同じですがネックのバインディングやポジションマークが若干豪華です。(戦後になると、Lー50もバインディングが付きディシュ型マークになります)










クロムウェル G4 1938〜1939年 クロムウェル G4 1938〜1939年

こちらもクロムウェルのG4で、コンチネンタル・ミュージックによって販売されたシールが貼ってあります。
上記の物に比べるとテールピース、ペグ、ブリッジの形状が異なります。
おそらく製作時期が早いためと思われます。
メイプルと違ってマホガニーのボディはレスポンスが良く温かみのあるサウンドで、個人的には好みです。











クロムウェル G4(?) 1935〜1936年 クロムウェル G4(?) 1935〜1936年

上記2本に続いてクロムウェルです。
直線的なヘッド形状は1937年までです。
さらに1936年までは、クロムウェルの特徴であるセンターライン入りのポジションマークではなく、カラマズー等のギブソンOEMと同じ、3と15フレットにドットが無い物が使われています。
こちらも、さらに上記2本とも違うテールピース、ペグが使われています。
ブランド・ロゴ以外はカラマズーKG−31と同じと表現した方が良いかも・・
年代的に古いので、他にもピックガードの形状やサンバーストのグラデーション比率も違っています。









カラマズー KG-32(?) 1939〜1942年 カラマズー KG-32(?) 1939〜1942年

ギブソンのサブ・ブランドのカラマズーです。
色々調べたのですが該当するモデル名がありません。
おそらく、1939〜1942年に製作されたKG-32を元にしたカスタム・オーダーだと思われます。
16インチでカーリー・メイプルのサイド&バック、トップ&バックにバインディングがあり、トップ側はチェッカー・バインディングです。
通常のカラマズー等のOEM物とは違い、ヘッド形状はギブソンと同じ、ポジションマークも3と15フレットにドットがあるギブソンタイプで、さらにサンバーストの色合いやfホールの形状もギブソンの高級品と共通です。










ナショナル 1125ダイナミック 1955年 ナショナル 1125ダイナミック 1955年

かなりボロボロで、ロゴも消えピックガードも無かったので安かったナショナルのピックギターです。
元はピックガードマウントのピックアップ&コントロールがついたエレクトリックでした。
当時のナショナルのフルアコやフラットトップは、ギブソン、ケイ、ハーモニー製のボディに自社製のネックを付けて販売していました。
このスタイリスト・ハンド・フィット・ネックと呼ばれるデタッチャブル式ネックは1949年から採用されていますが、ヒールレスで角度調整機構も付いており、フェンダーよりもかなり進んだデザインです。
ボディ・サイズは15 1/4というギブソンには無い細目のサイズですが、ボディ長やスケール、さらにサウンドホールの形状&サイズ、ボディの作りの良さからみてもギブソン製と思われます。
スプルース・トップ、カーリー・メイプルのサイド&バックで、音量&音質とも素晴らしいです。

 
 
 
 
 
 
 
 

 


 

河野賢 1960年製 河野賢 1960年製

日本人の巨匠、河野賢氏の初期のギターです。
中のラベルにはMasaru Kohono CONSTRUCTOR OF GUITARRAS TOKYO 318 ANO 1960と書かれています。
たぶん318というのは型番ではなくて、通算の製造番号だと思います。。
経歴を調べたら、1949年に工房を開き、1960年スペインに渡りギター製作を学ぶということなので、未だヨーロッパに渡る前の物だと思われます。
製造番号から計算してみると、当時の年間製作本数は30本程度、丁重にハンドメイドで製作されているせいか?この時期のものでも音が良かったです。






 
 
 
 
 
 
 

 


 

KUROSAWA No4 クラシック 1970年代 KUROSAWA クラシック 1970年代

楽器屋で何気なく目に止まった中古で¥19,800の入門用クラシック・ギターです。
店員に見せて貰ったところ、通常このクラスではサイド&バックが合板もしくはマホガニー等なのですが、ローズウッド単板で音もそこそこ良かったので購入しました。
黒澤澄雄氏はスペインに渡り、主にアグアド、その他にもフレタやラミレスの工房でもギター学んだ日本のトップクラスのギター製作家です。
現在は高級手工ギターしか製作していませんが、一時期工場体制で、このような入門用も作っていました。







 
 
 
 
 
 
 

 


 

河野賢 No20 1973年 河野賢 No20 1973年

日本のクラシック・ギター製作の第一人者だった河野賢氏が作ったギターです。
晩年になると、ハカランダ単板を使ったギターは高級機になってしまい手が出ません。
この時期だと、No20という中級クラスですが、未だサイド&バックにハカランダ単板を使用しています。
そのせいか、結構良い音がします。







 
 
 
 
 
 
 

 


 

M.G.Contreras C-1 1994年 M.G.Contreras C-1 1994年

本場スペイン製のクラシックギターが欲しくなったので楽器屋さんのクラシックギターコーナーをあちこち覗いてみました。
予算の10万円以下では、ほとんどが合板かマホガニーのサイド&バックなのに、これはローズウッド単板で作りも良かったので購入しました。
後で調べたところ、Manuel Gonzalez Contrerasは1960年代ラミレスの黄金期を作った職人の一人で、その後1970年頃に独立して斬新な構造のギターを製作していましたが、このギターが作られた1994年に他界、現在は2世が工房を引き継いでブランド名もManuel Contreras IIとなりデザインも変更されています。
  もっとも、このクラスは工場で作られていると思われるので、Contreras1世か2世かは、あまり関係がありませんが・・・
  (このモデルは日本には正式輸入していませんが、スペインでは下記のConde Hermanos EF5より若干高く、ラミレスの4Eより若干安い価格です。同クラスのラミレスEシリーズはラミレス工房でなくRAIMUNDO社で製作されているという話)
  Contreras監修によるものかブレイシング配置等ちょっと変わった内部構造になっています。
  スプルーストップで未だ弾きこんでないためか、軽いタッチだと今ひとつですが、強くピッキングするとクリアな良い音がします。
 
 
 
 
 
 
 

 


 

Conde Hermanos EF5(?) 1999年 Conde Hermanos EF5(?) 1999年

淡いオレンジ色が綺麗で、さらに値段が安かったため(これも10万円以下)フラメンコ・ギターも良いかな?と思い購入しました。
名匠ドミンゴ・エステソの弟子のコンデ3兄弟(ファウスティーノ、マリアーノ、フリオ)によってフラメンコ・ギターの名門Hermanos Condeは誕生しました。
現在は3人とも亡くなり、ファウスティーノの未亡人が経営するHermanos Condeとマリアーノの息子(フェリーペ、マリアーノjr)が製作するConde Hermanosの2つの工房に別れています。
ちなみに、あのパコ・デルシアの愛機は、以前はHermanos Condeでしたが、現在はConde Hermanosです。(両者ともパコ・デルシア使用をうたっています。まぎらわしい!)
   もっとも、コイツも型番不明ですが上記M.G.Contreras C-1同様に工場で作られていると思われます。
ラベルに型番がスタンプされておらず、デザインや2ピース・バックからEF5だと思われますが、ブリッジに上級機種の物が使われており、トップのスプルースもベアクロウが綺麗に入った質の良い物が使われています。 
なおサイド&バックはシープレスで、力強いながらも哀愁を帯びた音がします。
その他の特徴として、フラメンコに要求される、速い指使い、歯切れの良い音を実現するために、低い弦高、長いスケール(640mm)、厚みの薄いボディとなっています。
 
 
 
 
 
 

 


 

Jose Yacopi 1986年 Jose Yacopi 1986年

クラプトンのクラッシック・ギターといえばラミレスが有名ですが、ホセ・ヤコピも使っているということで、興味を持っていました。
実物をみたら、ヘッドの彫刻やボディ周囲のバインディングの飾りなどが綺麗で気に入ってしまいました。
ヤコピはスペイン出身ですがアルゼンチンで製作しているため、スペイン製よりも安いのも嬉しい点です。
自分の技術レベルには若干もったい無い気もしましたが、購入してしまいました。
サイド・バックはハカランダ、ブレイシングは通常のクラシックギターとは逆パターンというのが特徴です。
このためか、引き締まった低音と粒だった高音がとても素晴らしいです。
なお、ホセ・ヤコピさんは既に亡くなってしまったそうで、現在は息子さんが跡をついでいるそうです。
晩年のものは、ほとんど息子さんが作っていたという話もありますが、この年代は未だ本人が作っていたと思われます。
 
 
 
 
 
 

 


 

Jose Ramirez 1a 1971年 Jose Ramirez 1a 1971年

クラッシック・ギターのスタンダード的な存在のホセ・ラミレスの1aです。
アコースティック・ギターでいうとマーチンD-28のようなものでしょうか、とりあえず一本は押さえておきたいところ。
ラミレスV世時代の1960年から1971年の物には、そのギターを製作した弟子の頭文字が内部にスタンプされています。
そのため、後に独立して有名になった弟子の製作した物は高価で取り引きされています。
このギターはそのような製作者のスタンプではないため安く購入できました。
スタンプ(C-LL)によればCarmelo Llerena Martinez作で、彼は独立をせず、現在のラミレス工房のリーダーの一人となっており、技術的には遜色が無いと思われます。
トップは杉、サイド&バックはハカランダを使っており、弦長が664と少し長めなのがこの時代の特徴です。
甘い音色で凄く音量があり、ダイナミック・レンジは広いのですが、低音のしまりが今一つな感じがします。
 

 
 
 
 

 


 

パラ・カサ・フェルナンデス  1978年製
パラ・カサ・フェルナンデス  1978年製

名工アーカンヘル・エルナンデスが監修して弟子が作成したギターがパラ・カサ・フェルナンデスです。
上記、ラミレス同様に有名な弟子が作ったギターは、高価で取引されています。
これは、弟子のカメロ・デル・バレーが制作したギターで、それほど高価ではありません。
もっとも、師匠を彷彿とさせる音がします




 

 
 
 
 

 


 

アントニオ・ロペス・プロフェッショナル 1998年製 アントニオ・ロペス・プロフェッショナル 1998年製

アントニオ・ロペスというと、名工パウリーン・ベルナベの工房で作られる名機・・・もちろん、ベルナベ本人が制作した物に比べれば劣りますが、それでも定価60万円位します。
それが、ネット・オークションで8万円で出品されていたので、おもわず落札してしまいました。
ベルナベ工房で作られる、このアントニオ・ロペスも、サウンドホールを覗いてみると、高さの異なるブレイシングが独特な配置をされているのが判ります。
そのせいか、通常は工房製というと入門用の廉価版といった感じなのですが・・・一流の個人製作家にも匹敵するようなサウンドがします。





 

 
 
 
 

 


 

オベーション1624 1981年 オベーション1624 1981年

オベーションのクラシックギターです。
現在は製造されていない14フレットジョイントのシャローボディです。
ナイロン弦のオベーションは弾きやすく、意外と音も良いです。












マカフェリ ニューロマンサー 1950年代 マカフェリ ニューロマンサー 1950年代

マリオ・マカフェリは、ジャンゴ・ラインハルト愛用のセルマー・ギター(仏)を製作した後、本来のギタリストに戻りヨーロッパ各地を演奏してまわります。
しかし、手を痛めて引退し、後にアメリカに渡ってDOWスティロンというプラスティックを使用してクラリネット等のリード、ギター、ウクレレ、バンジョー、バイオリン等を製作します。
G40といわれる、fホールのギターは有名ですが、これは3/4サイズのラウンドホールモデルで、ナイロンストリング用です。
ボディやフィンガーボードに描かれている、楽器を演奏する人や踊る人のイラストがとてもユニークです。
ボディ内にはブレイシングもほどこしてあり、サウンドはとてもプラスティック製とは思えない、甘い音です。
単にロマンサーというモデルもあるようですが、ニューロマンサーという名前はウィリアム・ギブソンのSFぽくって気に入っています。









ナショナル・トライコーン 1930年代製 ナショナル・トライコーン 1930年代製

リゾネーターが3つあるトライコーンです。
ギター専門誌掲載の写真を見て、一体、どんな音がするのだろう思いました。
音はそんなに大きくありませんが、独特な残響音がします。
ワイゼンボーンのようなネックまで空洞のスチール・ギター専用の物もあるようですが、これは木の丸ネックです。
もっとも、極太の三角ネックのため通常に弾くのはつらく、やはりスライド用のようです。










ドブロmodel-60F 1993年製 ドブロmodel-60F 1993年製

ギブソン参加に入る前のドブロです。
現在はDWFー60とかいう型番になっているようです。
ボディはメイプルの合板です。












サガ BMー300 1990年代前半 サガ BMー300 1990年代前半

専用ハードケース付きで¥22,800というので買ってしまった1932〜33年製Dホールのセルマー・マカフェリのコピーモデルです。
もちろんオリジナルはン百万もするので、とても買えません。
コピー度は今一つで、14フレット・ジョイントのロングスケールや指板エンドの形状などは、ジャンゴ・ラインハルトが愛用したオーバルホールの後期セルマーに似ています。
サガでは後期セルマーのコピーモデルも作っていたので、パーツを流用したのかもしれません。
それでもDホールやブリッジ、テールピース構造のため、音はマカフェリを彷彿とさせます。










コナ スタイル4 1920年代 コナ スタイル4 1920年代

ワイゼンボーンがOEMしていたといわれるコナの最高機種スタイル4です。
ワイゼンボーンはネックが中空ですが、コナは通常のラウンド・ネックと差別化がはかられています。
もっとも、ラウンド・ネックでも普通のギターのように弾けず、スライド・ギターで弾くしかできません。
オール・ハワイアン・コア製で、音が凄く良いです。











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