カラマズー製1983年製リイシューとナッシュビル製1983年製リイシュー


1983年になると、正式にギブソンからレスポール・リイシューが発表されます。
レスポール・リイシューは、ヒスコレ発表まで継続されますが、極初期には閉鎖直前のカラマズー工場で製造されたものもありました。

存在自体は以前から知っていましたが、製造本数がかなり少ないため、やっと入手する事ができました。

こちらは、同じ初年度にナッシュビル工場で製造されたレスポール・リイシューです。

カラマズー製のレスポール・リイシューとナッシュビル製のレスポール・リイシューのヘッドストックです。
カラマズー製は、1弦と6弦のポストの間隔が狭く、ギター・トレーダーのリイシューに似た形状となっています。
(ちなみに、前オーナーは、ギター・トレーダーのリイシューと言われて購入したそうです)
ナッシュビル製のペグは、ブッシュ側からネジどめするタイプです。

ヘッドストックの裏側です。
こちらも、ボリュート無しのマホガニー1ピースネックで、ヘッド角度は17度です。
両者とも製造年の下一桁である3の後にスペースを空けて4桁のシリアルですが、カラマズー製は小さめのフォントでスタンプされています。
なお、レスポール・リイシューの初期型には、9の後にスペースを空けて4桁のシリアルのものがあります。

カッタウェイ部分です。
両者とも、カッタウェイ部は均一な幅のバインディングで、メイプルが見えています。


やはりカラマズー製とナッシュビル製の違いがよく判る部分です。
カラマズー製のはネックジョイントが17フレットより若干18フレット側なのに、ナッシュビル製はちょうど17フレットでジョイントされています。
また、カラマズー製のサイド・ポジション・マークが大きめの鼈甲柄なのに、ナッシュビル製は黒いサイド・ポジション・マークです。
さらに、バインディングの厚さにも違いが見られます。

コントロールキャビティです。
カラマズー製はキャビティの縁の部分に通常の8桁シリアルが刻印されていいます。
ピックアップ・ケーブルのルーティングはカラマズー製はロングドリルを使った丸い穴ですが、ナッシュビル製の方はトップ接着前にルーティングされた四角い穴です。
カラマズー製のシールド・プレートは外されているようです。

ピックアップ・キャビティです。
カラマズー製のピックアップは、PAFシールの貼られた物で、恐らく57クラシックに交換されていると思われます。
ナッシュビル製は、ニューPAFと言われるものです。
ナッシュビル製は、ピックアップ・ケーブル用のルーティングの穴の大きさが目をひきます。






<(おまけ)レスポール・リイシューあれこれ>